鑑定評価書

令和7年1月15日　提出
渋谷 -2　宅地-1

標準地番号

都道府県

所属分科会名

住所

渋谷 -2

東京都

区部第３

氏名

不動産鑑定士　遠藤　真司

TEL.

鑑定評価額

288,000,000 円

１㎡当たりの価格

1,590,000 円／㎡

１　基本的事項

(1)価格時点	令和7年1月1日	(4)鑑定評価日	令和7年1月10日	(6) 路線価	[令和6年1月] 路線価又は倍率	1,150,000 円／㎡

						倍
(2)実地調査日	令和6年12月14日	(5)価格の種類	正常価格
					倍率種別

(3)鑑定評価の条件	更地としての鑑定評価

２　鑑定評価額の決定の理由の要旨

(1) 標準地	①所在及び地番並びに「住居表示」等	渋谷区千駄ケ谷１丁目２６番６｢千駄ヶ谷１－２６－１１｣				②地積　(㎡)	181 ( )	⑨法令上の規制等
	③形状	④敷地の利用の現況	⑤周辺の土地の利用　の状況	⑥接面道路の状況	⑦供給処　理施設　状況	⑧主要な交通施設との接　近の状況		２住居 (60,300) 準防（その他）高度3種最高20m 第１種文教地区 (70,180)
	1:2	住宅ＬＳ3	一般住宅、マンション等が混在する住宅地域	北東4.5m区道	水道、ガス、下水	千駄ケ谷 290m

(2)
近
隣
地
域

①範囲

東 20 ｍ、西 70 ｍ、南 70 ｍ、北 40 ｍ

②標準的使用

低層住宅地

③標準的画地の形状等

間口　約　　 10.0 ｍ、奥行　約　　 18.0 ｍ、規模　　 180 ㎡程度、形状　長方形

④地域的特性

特記

事項

街路条件が整った、ややグレ
ード感のある落ち着いた住宅
地域。

街

路

基準方位　北、４．
５ｍ区道

交通

施設

千駄ケ谷駅南西方

290m

法令

規制

２住居
(70,180)
準防
高度3種最高20m
第１種文教地区

⑤地域要因の将
　来予測

東京体育館が旧紀州徳川邸跡地で、かっては邸宅が中心だったが、現在も閑静な品位ある成熟住宅地となってい
る。駅接近性も高いことから、グレードの高いマンションへの建替えが進んでいくものと予測される。

(3)最有効使用の判定

低層住宅地

(4)対象標準地の
　個別的要因

方位　　　　　　　　　　　　　　 +1.0

(5)鑑定評価の手法
　の適用

取引事例比較法

比準価格　　　　　　　 1,750,000 円／㎡

収益還元法

収益価格　　　　　　　 1,200,000 円／㎡

原価法

積算価格　　　　　　　 / 円／㎡

開発法

開発法に
よる価格　　 / 円／㎡

(6)市場の特性

同一需給圏は、渋谷区の比較的品等の高い住宅地域の圏域である。需要者は資金に余裕がある一次取得者層が中心で、
地元、及び都心部へ通勤する区外からの転入者のほか、賃貸収益目的の投資家も見られる。整然とした閑静な住宅地域
にあり、金融機関の積極的な貸出による堅調な住宅需要が続いているため、特に規模のあるマンション用地は高値で取
引されている。需要の中心となる価格帯であるが、㎡単価で１７０～１８０万円前後、総額では数億円となる。

(7)試算価格の調整
　・検証及び鑑定
　評価額の決定の
　理由

比準価格は対象標準地の存する千駄ヶ谷地区の５事例から得られたものであり、市場の実勢を反映した実証的な規範性
の高い価格である。収益価格は中層マンションとして賃貸する場合の収益性を反映している。共同住宅の賃貸需要もあ
るが、居住の快適性や利便性、資産価値等を重視した取引が多いことから比準価格を重視し、収益価格を比較考量し、
前年公示価格との推移を総合的に勘案し、単価と総額との関連の適否をも踏まえ鑑定評価額を上記の通り決定した。

(8)
前
年
公
示
価
格
等
か
ら
の
検
討

①□代表標準地　□標準地

②時点

③標準化

④地域要

⑤個別的

⑥対象標準地の規準

⑦
内
訳

標準化補正

　前年標準地番号
　[　　]

　修正

　補正

　因の比
　較

　要因の
　比較

　価格
　　　　（円／㎡）

街路　　　　
交通・接近　
環境　　　　
画地　　　　

[前年代表標準地等の価格]
　　　　円／㎡

[ ]
100

100
[ ]

[ ]
100

⑧-1対象標準地の検討
■継続　□新規
前年標準地の価格
　　　　　　  1,440,000 円／㎡
⑧-2標準地が共通地点（指定基準地等と同一
　地点）である場合の検討
■指定基準地　□基準地
指定基準地等番号
　[　渋谷 -2                    　]
前年指定基準地等の価格（半年前）
　　　　　　  1,480,000 円／㎡

⑩
価
格
形
成
要
因
の
変
動
状
況

[一般的要因]

[地域要因]

[個別的要因]

景気は、雇用・所得環境が改善しているため
穏やかな回復が続いているが、物価上昇、海
外景気の下振れリスク等の影響に十分注意す
る必要がある。

成熟住宅地域のため取引の動きがあまり見ら
れないが、金融機関の積極的な貸出によるマ
ンションへの建替が、地価水準に影響を与え
ている。

個別的要因に変動はない。

行政　　　　
その他　　　　　

地域要因の比較

街路　　　　　　
交通・接近　　　
環境　　　　　　
行政　　　　　　
その他　　　　　

⑨変動率

年間

半年間
（指定基準地等）

+10.4 ％

+7.4 ％

３　試算価格算定内訳

渋谷 -2　宅地-2

(1)比準価格算定内訳

NO	①取引事　例番号	②所在及び地番並びに「住居表示」　等	③取引時　点	④類　型	⑤地積　　　　(㎡)	⑥画地の形状	⑦接面道路の　状況	⑧主要交通施　設の状況	⑨法令上の規制　等
a	５５公０７ -169	渋谷区		更地	（　）	ほぼ長方形	南西3.4m区道、中間画地		２中専高度3種最高20m 第１種文教地区 (70,160)
b	０７公５６ -13	渋谷区		建付地	（　）	ほぼ長方形	南西3.5m区道、北西2.2m、準角地		２住居高度3種最高20m (80,160)
c	５９公０７ -4	渋谷区		建付地	（　）	ほぼ整形	北西5.3m区道、中間画地		２中専 (70,212)
d	０５基０７ -7	渋谷区		貸家建付地	（　）	ほぼ台形	南東2.4m私道、中間画地		２中専高度3種最高30m 第１種文教地区 (70,160)
e	５５公０７ -156	渋谷区		更地	（　）	ほぼ台形	南東3.1m区道、中間画地		１住居高度3種最高20m 第１種文教地区 (70,160)

NO	⑩取引価格　　(円／㎡)	⑪事情補　正	⑫時点修　正	⑬建付減価　の補正	⑭標準化　補正	⑮推定価格　　(円／㎡)	⑯地域要因　の比較	⑰標準価格　　(円／㎡)	⑱個別的要因の　比較	⑲査定価格　　(円／㎡)
a	(　 ) 2,118,923	100 [ 100.0]	[ 105.2] 100	100 [ / ]	100 [ 104.0]	2,143,372	100 [ 94.7]	2,263,328	街路　　 0.0 交通・　 0.0 接近環境　　 0.0 画地　　 +1.0 行政　　 0.0 その他　 0.0 　　　[ 101.0] 　　　　 100	2,290,000
b	(　 ) 1,663,432	100 [ 100.0]	[ 106.0] 100	100 [ 100.0]	100 [ 105.0]	1,679,274	100 [ 96.9]	1,732,997		1,750,000
c	(　 ) 1,596,910	100 [ 100.0]	[ 108.4] 100	100 [ 100.0]	100 [ 101.0]	1,713,911	100 [ 100.3]	1,708,785		1,730,000
d	(　 ) 1,487,535	100 [ 100.0]	[ 104.1] 100	100 [ 100.0]	100 [ 104.0]	1,488,965	100 [ 85.6]	1,739,445		1,760,000
e	(　 ) 1,780,515	100 [ 100.0]	[ 103.5] 100	100 [ / ]	100 [ 104.0]	1,771,955	100 [ 101.7]	1,742,335		1,760,000

NO	ア事情の　内容	イ月率変　動率	ウ標準化補正の内訳			エ地域要因の比較の内訳
a	正常	％／月 +0.58	街路　　　　 0.0	交通・接近　 0.0	環境　　　　 0.0	街路　　　　 -2.3	交通・接近　 -1.9	環境　　　　 0.0
a	正常	％／月 +0.58	画地　　　　 +4.0	行政　　　　 0.0	その他　　　 0.0	行政　　　　 -1.2	その他　　　 0.0
b	正常	％／月 +0.60	街路　　　　 0.0	交通・接近　 0.0	環境　　　　 0.0	街路　　　　 -2.0	交通・接近　 -2.8	環境　　　　 +3.0
b	正常	％／月 +0.60	画地　　　　 +5.0	行政　　　　 0.0	その他　　　 0.0	行政　　　　 -1.2	その他　　　 0.0
c	正常	％／月 +0.60	街路　　　　 0.0	交通・接近　 0.0	環境　　　　 0.0	街路　　　　 +0.8	交通・接近　 -2.4	環境　　　　 0.0
c	正常	％／月 +0.60	画地　　　　 +1.0	行政　　　　 0.0	その他　　　 0.0	行政　　　　 +1.9	その他　　　 0.0
d	正常	％／月 +0.58	街路　　　　 0.0	交通・接近　 0.0	環境　　　　 0.0	街路　　　　 -5.9	交通・接近　 -3.1	環境　　　　 -5.0
d	正常	％／月 +0.58	画地　　　　 +4.0	行政　　　　 0.0	その他　　　 0.0	行政　　　　 -1.2	その他　　　 0.0
e	正常	％／月 +0.58	街路　　　　 0.0	交通・接近　 0.0	環境　　　　 0.0	街路　　　　 -3.2	交通・接近　 -5.9	環境　　　　 +13.0
e	正常	％／月 +0.58	画地　　　　 +4.0	行政　　　　 0.0	その他　　　 0.0	行政　　　　 -1.2	その他　　　 0.0

オ比準価格決定の理由	[比準価格：　 1,750,000 円／㎡]

渋谷 -2　宅地-3

(2)積算価格算定内訳
(2)-1　■原価法が適用できない場合その理由			既成市街地であり、再調達原価の把握が困難であるため。
(2)-2　□造成宅地内等に存し原価法の適用が可能な場合の価格

①造成事例番号

②所在及び地番

③素地の取得価格　　　　(円／㎡)	④事情補正	⑤時点修正	⑥素地の補修正後　の価格　　　(円／㎡)	⑦造成工事費　　　(円／㎡)	⑧標準化補正	⑨時点修正	⑩造成工事費の補　修正後の価格　　　(円／㎡)
	100 [ ]	[ ] 100			100 [ ]	[ ] 100
⑪付帯費用　　　　(円／㎡)	⑫標準化補正	⑬時点修正	⑭付帯費用の補修　正後の価格　　　(円／㎡)	⑮有効宅地化率で　除した価格　　　(円／㎡)	⑯地域要因の比　較	⑰個別的要因の　比較	⑱再調達原価　　　(円／㎡)
	100 [ ]	[ ] 100		（　％）	100 [ ]	[ ] 100

⑲熟成度修正　　　　　　[ ]/100	⑳積算価格　　　　　　円／㎡
内訳

素
地

事情の
内容

月率変動率

造
成
工
事
費

標準化補正

月率変動率

付
帯
費
用

標準化補正

月率変動率

％／月

地域要因の比較

街路　　　　　　

交通・接近　　　

環境　　　　　

行政　　　　　

その他　　　　

(3)収益価格算定内訳

(3)-1　収益還元法(直接法)の適用又は収益還元法が適用できない場合の理由

■ 直接法	①総収益　　　　　（円）	②総費用　　　　　（円）	③純収益　　　　　（円）	④建物に帰属する純　収益　　　　　（円）	⑤土地に帰属する　純収益　　　　　（円）	⑥未収入期間修正　後の純収益　　　　　（円）	⑦還元利回り　　　　　（r-g）
	18,007,687	3,955,595	14,052,092	6,807,200	7,244,892	（　0.9626） 6,973,933	（ 3.5 - 0.3 ） 3.2％
	⑧収益価格	217,935,406 円　　　　（　 1,200,000 円／㎡）
	⑨収益価格が試算　できなかった場　合その理由
□　収益還元法が適用　　できない場合その　　理由

　　以下、収益還元法適用の場合は、宅地－４　(3)-2へ

(4)開発法による価格算定内訳

(4)-1　開発法の適用　□　する　■　しない

開発法を適用する
場合の理由

①収入の現価の総和　　　　　（円）	②支出の現価の総和　　　　　（円）	③投下資本収益率　　　　　（％）	④販売単価（住宅）　　　（円／㎡）	⑤分譲可能床面積　　　　　（㎡）	⑥建築工事費　　（円／㎡）	⑦延床面積　　　　（㎡）

⑧開発法による価格	円　　　　（　円／㎡）

　　以下、開発法適用の場合は、宅地－６　(4)-2へ

渋谷 -2　宅地-4

(3)-2　想定建物の状況
①用　　途	②建築面積　（㎡）	③構造・階層	④延床面積　　（㎡）
共同住宅	98.50	ＲＣ4	373.89
⑤公法上の規制等

用途地域等	基準建蔽率等	指定容積率	基準容積率等	地積	間口・奥行	前面道路、幅員等
２住居準防高度3種最高20m 第１種文教地区	70 ％	300 ％	180 ％	181 ㎡	10.0 m x 18.1 m	前面道路：区道　 4.5 ｍ特定道路までの距離：ｍ

⑥想定建物の概要

１ＤＫタイプ、１戸当たり約３０㎡程度を想定

⑦有効率　 83.6 ％
の理由

同類型共同住宅の標準的有効率を想定

(3)-3　総収益算出内訳

階層	①用途	②床面積　　　　（㎡）	③有効率（％）	④有効面積　　　　（㎡）	⑤１㎡当たり月額支払賃料　　　　　(円)	⑥月額支払賃料　　　　　(円)	⑦a保証金等(月数)	⑧a保証金等　　(円)
							⑦b権利金等(月数)	⑧b権利金等　　(円)
1～ 1	共同住宅	78.57	62.1	48.79	4,554	222,190	2.0	444,380
							1.0	222,190
2～ 2	共同住宅	98.44	89.3	87.91	4,600	404,386	2.0	808,772
							1.0	404,386
3～ 4	共同住宅	98.44	89.3	87.91	4,784	420,561	2.0	841,122
							1.0	420,561
～

～

計		373.89	83.6	312.52		1,467,698		2,935,396
								1,467,698

⑨年額支払賃料	1,467,698 円　×　12ヶ月　＝　 17,612,376 円
⑩a共益費（管理費）	250 円／㎡　×　 312.52 ㎡　×　12ヶ月　＝　 937,560 円
⑩b共益費（管理費）の算出根拠	査定額
⑪その他の収入（駐車場使用料等）	円／台　×　台　×　12ヶ月　＋　　＝　円

⑫貸倒れ損失（算出根拠、金額）

保証金等にて充当

円

⑬空室等による損失相当額 (⑨+⑩a)x空室率A(%)+(⑪x空室率B(%))	18,549,936 円　　×　　 5.0 ％＋　　　円　　×　　％　＝　　 927,497 円
⑭以上計　⑨+⑩a+⑪-⑫-⑬	17,622,439 円
⑮保証金等の運用益（空室損失考慮後）	2,935,396 円　×　　 95.0 ％　　×　　 1.00 ％　＝　 27,886 円
⑯権利金等の運用益及び償却額（空室損失考慮後）	償却年数（　 4 年）　　運用利回り（　 1.00 ％） 1,467,698 円　×　　 95.0 ％　　×　　　 0.2563　＝　 357,362 円
⑰その他の収入に係る保証金等の運用益（空室損失考慮後）	円　×　　％　　×　　％　＝　　円
⑱総収益　　　⑭+⑮+⑯+⑰	18,007,687 円　　　　（　 99,490 円／㎡）

(3)-4　１㎡当たりの月額支払賃料の算出根拠　　　　　（　）内は支払賃料

NO	①事例番号	②事例の実際　実質賃料　　(円／㎡)	③事情補　正	④時点修　正	⑤標準化　補正	⑥建物格　差修正	⑦地域要　因の比較	⑧基準階　格差修正	⑨査定実質賃料　(円／㎡)	⑩標準地基準階の賃料
a		( )	100 [ ]	[ ] 100	100 [ ]	100 [ ]	100 [ ]	100 [ ]		対象基準階の　月額実質賃料　　 4,706 円/㎡　月額支払賃料（　 4,600 円/㎡）　基準階 2 F B
b		( )	100 [ ]	[ ] 100	100 [ ]	100 [ ]	100 [ ]	100 [ ]
c		( )	100 [ ]	[ ] 100	100 [ ]	100 [ ]	100 [ ]	100 [ ]

渋谷 -2　宅地-5

(3)-5　総費用算出内訳
項　目	実額相当額	算　出　根　拠
①修繕費	635,000 円	127,000,000　×　　　　 0.5 ％
②維持管理費	1,521,095 円	18,549,936　×　　　　 8.2 ％
③公租公課	土地　　　　　　　　　 466,000 円	査定額
	建物　　　　　　　　　 1,079,500 円	127,000,000　×　　 50.0 ％　×　 17.00 /1000
④損害保険料	127,000 円	127,000,000　×　　　　 0.10 ％
⑤建物等の取壊費用の積立金	127,000 円	127,000,000　×　　　　 0.10 ％
⑥その他費用	円

⑦総費用

　①～⑥

　　　　　　　　　　　 3,955,595 円　（　　　　　　 21,854 円／㎡）　　（経費率　　 22.0 ％）

(3)-6　基本利率等

①ｒ：基本利率

3.5 ％

⑥ｇ：賃料の変動率

0.3 ％

②ａ：躯体割合(躯体価格÷建物等価格)

40 ％

⑦ｎa：躯体の経済的耐用年数

55 年

③ｂ：仕上割合(仕上価格÷建物等価格)

40 ％

⑧ｎb：仕上の経済的耐用年数

30 年

④ｃ：設備割合(設備価格÷建物等価格)

20 ％

⑨ｎc：設備の経済的耐用年数

15 年

⑤ｍ：未収入期間

1.0 年

⑩α：未収入期間を考慮した修正率

0.9626

(3)-7　建物等に帰属する純収益
項　　目	査　定　額	算　出　根　拠
①建物等の初期投資額	127,000,000 円	設計監理料率　 330,000 円／㎡　×　 373.89 ㎡　×　(100% ＋　 3.00 ％)
②元利逓増償還率	0.0536	躯体部分　　　　　　　仕上部分　　　　　　設備部分　 0.0389 ×　 40 ％　＋　0.0524 × 40 ％　＋ 0.0852 ×　 20 ％
③建物等に帰属する純収益　　　　　　　　①×②	6,807,200 円（　　　　　 37,609 円／㎡）

(3)-8　土地に帰属する純収益
①総収益	18,007,687 円
②総費用	3,955,595 円
③純収益　①－②	14,052,092 円
④建物等に帰属する純収益	6,807,200 円
⑤土地に帰属する純収益　③－④	7,244,892 円
⑥未収入期間を考慮した土地に帰属する純収益　　　　　⑤×α	6,973,933 円　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　 38,530 円／㎡）

(3)-9土地の収益価格　　　　　還元利回り(r-g)　　　　　　　 3.2 ％

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 217,935,406 円

（　　　　　　　　　　　　　　　　　　 1,200,000 円／㎡）

４　不動産ＩＤ

渋谷 -2　宅地-7

NO	所在及び地番	不動産ＩＤ
1	渋谷区千駄ケ谷一丁目２６番６	0110000050507-0000
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50

備考

別記様式第一

鑑定評価書（令和 7 年地価公示）

令和7年1月10日　提出
渋谷 -2　宅地-1

標準地番号

都道府県

所属分科会名

住所

渋谷 -2

東京都

区部第３

氏名

不動産鑑定士　菱村　寛

TEL.

鑑定評価額

288,000,000 円

１㎡当たりの価格

1,590,000 円／㎡

１　基本的事項

(1)価格時点	令和7年1月1日	(4)鑑定評価日	令和7年1月9日	(6) 路線価	[令和6年1月] 路線価又は倍率	1,150,000 円／㎡

						倍
(2)実地調査日	令和6年12月1日	(5)価格の種類	正常価格
					倍率種別

(3)鑑定評価の条件	更地としての鑑定評価

２　鑑定評価額の決定の理由の要旨

(1) 標準地	①所在及び地番並びに「住居表示」等	渋谷区千駄ケ谷１丁目２６番６｢千駄ヶ谷１－２６－１１｣				②地積　(㎡)	181 ( )	⑨法令上の規制等
	③形状	④敷地の利用の現況	⑤周辺の土地の利用　の状況	⑥接面道路の状況	⑦供給処　理施設　状況	⑧主要な交通施設との接　近の状況		２住居 (60,300) 準防（その他）高度3種最高20m 第１種文教地区 (70,180)
	1:2	住宅ＬＳ3	一般住宅、マンション等が混在する住宅地域	北東4.5m区道	水道、ガス、下水	千駄ケ谷 290m

(2)
近
隣
地
域

①範囲

東 20 ｍ、西 70 ｍ、南 70 ｍ、北 40 ｍ

②標準的使用

低層住宅地

③標準的画地の形状等

間口　約　　 10.0 ｍ、奥行　約　　 18.0 ｍ、規模　　 180 ㎡程度、形状　長方形

④地域的特性

特記

事項

特記すべき事項はない。

街

路

基準方位北４．５ｍ
区道

交通

施設

千駄ケ谷駅南西方

290m

法令

規制

２住居
(70,180)
準防
高度3種最高20m
第１種文教地区

⑤地域要因の将
　来予測

低利用地の有効利用の進展に伴い、住宅地域としてさらに熟成すると予測する。

(3)最有効使用の判定

低層住宅地

(4)対象標準地の
　個別的要因

方位　　　　　　　　　　　　　　 +1.0

(5)鑑定評価の手法
　の適用

取引事例比較法

比準価格　　　　　　　 1,670,000 円／㎡

収益還元法

収益価格　　　　　　　 1,120,000 円／㎡

原価法

積算価格　　　　　　　 / 円／㎡

開発法

開発法に
よる価格　　 / 円／㎡

(6)市場の特性

近隣地域は環境の優れた住宅地域で、同一需給圏は渋谷区とその周辺区内の類似の住宅地の存する圏域である。典型的
な買手として、自ら居住する目的の富裕層などが想定される。都心区にあって利便性が高いこと等から需要は多く、地
価は上昇している。需要の中心となる価格帯は２００百万円から３００百万円くらい（別途建物価格）。

(7)試算価格の調整
　・検証及び鑑定
　評価額の決定の
　理由

本件では、十分な資料に基づいて適切に試算価格を求めることができた。ただし、自ら居住する目的の買手は、取引意
思決定に際して収益性より代替不動産との価格バランスを重視する傾向がある。そこで、比準価格を重視し、収益価格
を参酌して、鑑定評価額を上記のとおり決定した。

(8)
前
年
公
示
価
格
等
か
ら
の
検
討

①□代表標準地　□標準地

②時点

③標準化

④地域要

⑤個別的

⑥対象標準地の規準

⑦
内
訳

標準化補正

　前年標準地番号
　[　　]

　修正

　補正

　因の比
　較

　要因の
　比較

　価格
　　　　（円／㎡）

街路　　　　
交通・接近　
環境　　　　
画地　　　　

[前年代表標準地等の価格]
　　　　円／㎡

[ ]
100

100
[ ]

[ ]
100

⑧-1対象標準地の検討
■継続　□新規
前年標準地の価格
　　　　　　  1,440,000 円／㎡
⑧-2標準地が共通地点（指定基準地等と同一
　地点）である場合の検討
■指定基準地　□基準地
指定基準地等番号
　[　渋谷 -2                    　]
前年指定基準地等の価格（半年前）
　　　　　　  1,360,000 円／㎡

⑩
価
格
形
成
要
因
の
変
動
状
況

[一般的要因]

[地域要因]

[個別的要因]

都心部の利便性の高い住宅の需要は堅調なこ
と等から、渋谷区の住宅地価は上昇している
。

住環境・利便性の優れた住宅地域としての地
位を保持している。格別の変動要因はない。

個別的要因に変動はない。代替不動産との競
争力は普通である。

行政　　　　
その他　　　　　

地域要因の比較

街路　　　　　　
交通・接近　　　
環境　　　　　　
行政　　　　　　
その他　　　　　

⑨変動率

年間

半年間
（指定基準地等）

+10.4 ％

+16.9 ％

３　試算価格算定内訳

渋谷 -2　宅地-2

(1)比準価格算定内訳

NO	①取引事　例番号	②所在及び地番並びに「住居表示」　等	③取引時　点	④類　型	⑤地積　　　　(㎡)	⑥画地の形状	⑦接面道路の　状況	⑧主要交通施　設の状況	⑨法令上の規制　等
a	６３公０７ -1	渋谷区		更地	（　）	不整形	北東6.2m区道、南西7m、二方路		１低専高度1種最高10m (70,150)
b	０９公０７ -3	渋谷区		建付地	（　）	ほぼ長方形	東9.7m区道、中間画地		１低専高度地区1種 (70,150)
c	５５公０７ -116	渋谷区		建付地	（　）	ほぼ台形	北4m私道、中間画地		準工高度3種最高30m (70,240)
d	５５基０７ -38	渋谷区		更地	（　）	ほぼ長方形	南西3.2m私道、中間画地		２中専高度3種最高30m 第１種文教地区 (70,160)
e					（　）

NO	⑩取引価格　　(円／㎡)	⑪事情補　正	⑫時点修　正	⑬建付減価　の補正	⑭標準化　補正	⑮推定価格　　(円／㎡)	⑯地域要因　の比較	⑰標準価格　　(円／㎡)	⑱個別的要因の　比較	⑲査定価格　　(円／㎡)
a	(　 ) 2,255,420	100 [ 100.0]	[ 106.6] 100	100 [ / ]	100 [ 96.9]	2,481,195	100 [ 129.5]	1,915,981	街路　　 0.0 交通・　 0.0 接近環境　　 0.0 画地　　 +1.0 行政　　 0.0 その他　 0.0 　　　[ 101.0] 　　　　 100	1,940,000
b	(　 ) 1,539,964	100 [ 100.0]	[ 105.4] 100	100 [ 100.0]	100 [ 102.0]	1,591,296	100 [ 96.8]	1,643,901		1,660,000
c	(　 ) 1,415,419	100 [ 100.0]	[ 104.1] 100	100 [ 100.0]	100 [ 99.0]	1,488,335	100 [ 85.5]	1,740,743		1,760,000
d	(　 ) 1,238,729	100 [ 100.0]	[ 107.5] 100	100 [ / ]	100 [ 104.0]	1,280,417	100 [ 81.2]	1,576,868		1,590,000
e	(　 )	100 [ ]	[ ] 100	100 [ ]	100 [ ]		100 [ ]

NO	ア事情の　内容	イ月率変　動率	ウ標準化補正の内訳			エ地域要因の比較の内訳
a	正常	％／月 +0.60	街路　　　　 0.0	交通・接近　 0.0	環境　　　　 0.0	街路　　　　 +2.0	交通・接近　 -5.0	環境　　　　 +35.0
a	正常	％／月 +0.60	画地　　　　 -3.1	行政　　　　 0.0	その他　　　 0.0	行政　　　　 -1.0	その他　　　 0.0
b	正常	％／月 +0.60	街路　　　　 0.0	交通・接近　 0.0	環境　　　　 0.0	街路　　　　 +4.0	交通・接近　 -6.0	環境　　　　 0.0
b	正常	％／月 +0.60	画地　　　　 +2.0	行政　　　　 0.0	その他　　　 0.0	行政　　　　 -1.0	その他　　　 0.0
c	正常	％／月 +0.58	街路　　　　 0.0	交通・接近　 0.0	環境　　　　 0.0	街路　　　　 -1.0	交通・接近　 -5.0	環境　　　　 -10.0
c	正常	％／月 +0.58	画地　　　　 -1.0	行政　　　　 0.0	その他　　　 0.0	行政　　　　 +1.0	その他　　　 0.0
d	正常	％／月 +0.58	街路　　　　 0.0	交通・接近　 0.0	環境　　　　 0.0	街路　　　　 -5.0	交通・接近　 -5.0	環境　　　　 -10.0
d	正常	％／月 +0.58	画地　　　　 +4.0	行政　　　　 0.0	その他　　　 0.0	行政　　　　 0.0	その他　　　 0.0
e		％／月	街路	交通・接近	環境	街路	交通・接近	環境
e		％／月	画地	行政	その他	行政	その他

オ比準価格決定の理由	[比準価格：　 1,670,000 円／㎡]

渋谷 -2　宅地-3

(2)積算価格算定内訳
(2)-1　■原価法が適用できない場合その理由			既成市街地のため
(2)-2　□造成宅地内等に存し原価法の適用が可能な場合の価格

①造成事例番号

②所在及び地番

③素地の取得価格　　　　(円／㎡)	④事情補正	⑤時点修正	⑥素地の補修正後　の価格　　　(円／㎡)	⑦造成工事費　　　(円／㎡)	⑧標準化補正	⑨時点修正	⑩造成工事費の補　修正後の価格　　　(円／㎡)
	100 [ ]	[ ] 100			100 [ ]	[ ] 100
⑪付帯費用　　　　(円／㎡)	⑫標準化補正	⑬時点修正	⑭付帯費用の補修　正後の価格　　　(円／㎡)	⑮有効宅地化率で　除した価格　　　(円／㎡)	⑯地域要因の比　較	⑰個別的要因の　比較	⑱再調達原価　　　(円／㎡)
	100 [ ]	[ ] 100		（　％）	100 [ ]	[ ] 100

⑲熟成度修正　　　　　　[ ]/100	⑳積算価格　　　　　　円／㎡
内訳

素
地

事情の
内容

月率変動率

造
成
工
事
費

標準化補正

月率変動率

付
帯
費
用

標準化補正

月率変動率

％／月

地域要因の比較

街路　　　　　　

交通・接近　　　

環境　　　　　

行政　　　　　

その他　　　　

(3)収益価格算定内訳

(3)-1　収益還元法(直接法)の適用又は収益還元法が適用できない場合の理由

■ 直接法	①総収益　　　　　（円）	②総費用　　　　　（円）	③純収益　　　　　（円）	④建物に帰属する純　収益　　　　　（円）	⑤土地に帰属する　純収益　　　　　（円）	⑥未収入期間修正　後の純収益　　　　　（円）	⑦還元利回り　　　　　（r-g）
	17,991,586	3,995,173	13,996,413	7,047,800	6,948,613	（　0.9630） 6,691,514	（ 3.6 - 0.3 ） 3.3％
	⑧収益価格	202,773,152 円　　　　（　 1,120,000 円／㎡）
	⑨収益価格が試算　できなかった場　合その理由
□　収益還元法が適用　　できない場合その　　理由

　　以下、収益還元法適用の場合は、宅地－４　(3)-2へ

(4)開発法による価格算定内訳

(4)-1　開発法の適用　□　する　■　しない

開発法を適用する
場合の理由

①収入の現価の総和　　　　　（円）	②支出の現価の総和　　　　　（円）	③投下資本収益率　　　　　（％）	④販売単価（住宅）　　　（円／㎡）	⑤分譲可能床面積　　　　　（㎡）	⑥建築工事費　　（円／㎡）	⑦延床面積　　　　（㎡）

⑧開発法による価格	円　　　　（　円／㎡）

　　以下、開発法適用の場合は、宅地－６　(4)-2へ

渋谷 -2　宅地-4

(3)-2　想定建物の状況
①用　　途	②建築面積　（㎡）	③構造・階層	④延床面積　　（㎡）
共同住宅	104.00	ＲＣ4	374.00
⑤公法上の規制等

用途地域等	基準建蔽率等	指定容積率	基準容積率等	地積	間口・奥行	前面道路、幅員等
２住居準防高度3種最高20m 第１種文教地区	70 ％	300 ％	180 ％	181 ㎡	10.0 m x 18.1 m	前面道路：区道　 4.5 ｍ特定道路までの距離：ｍ

⑥想定建物の概要

少人数世帯向け住戸×７戸

⑦有効率　 83.7 ％
の理由

階段等の配置を検討して査定。

(3)-3　総収益算出内訳

階層	①用途	②床面積　　　　（㎡）	③有効率（％）	④有効面積　　　　（㎡）	⑤１㎡当たり月額支払賃料　　　　　(円)	⑥月額支払賃料　　　　　(円)	⑦a保証金等(月数)	⑧a保証金等　　(円)
							⑦b権利金等(月数)	⑧b権利金等　　(円)
1～	住宅	78.50	62.4	49.00	4,600	225,400	2.0	450,800
							1.0	225,400
2～	住宅	98.50	89.3	88.00	4,650	409,200	2.0	818,400
							1.0	409,200
3～	住宅	98.50	89.3	88.00	4,700	413,600	2.0	827,200
							1.0	413,600
4～	住宅	98.50	89.3	88.00	4,750	418,000	2.0	836,000
							1.0	418,000
～

計		374.00	83.7	313.00		1,466,200		2,932,400
								1,466,200

⑨年額支払賃料	1,466,200 円　×　12ヶ月　＝　 17,594,400 円
⑩a共益費（管理費）	250 円／㎡　×　 313.00 ㎡　×　12ヶ月　＝　 939,000 円
⑩b共益費（管理費）の算出根拠	類似共同住宅の共益費水準等を考慮して査定。
⑪その他の収入（駐車場使用料等）	円／台　×　台　×　12ヶ月　＋　　＝　円

⑫貸倒れ損失（算出根拠、金額）

一時金で担保されるので非計上。

円

⑬空室等による損失相当額 (⑨+⑩a)x空室率A(%)+(⑪x空室率B(%))	18,533,400 円　　×　　 5.0 ％＋　　　円　　×　　％　＝　　 926,670 円
⑭以上計　⑨+⑩a+⑪-⑫-⑬	17,606,730 円
⑮保証金等の運用益（空室損失考慮後）	2,932,400 円　×　　 95.0 ％　　×　　 1.00 ％　＝　 27,858 円
⑯権利金等の運用益及び償却額（空室損失考慮後）	償却年数（　 4 年）　　運用利回り（　 1.00 ％） 1,466,200 円　×　　 95.0 ％　　×　　　 0.2563　＝　 356,998 円
⑰その他の収入に係る保証金等の運用益（空室損失考慮後）	円　×　　％　　×　　％　＝　　円
⑱総収益　　　⑭+⑮+⑯+⑰	17,991,586 円　　　　（　 99,401 円／㎡）

(3)-4　１㎡当たりの月額支払賃料の算出根拠　　　　　（　）内は支払賃料

NO	①事例番号	②事例の実際　実質賃料　　(円／㎡)	③事情補　正	④時点修　正	⑤標準化　補正	⑥建物格　差修正	⑦地域要　因の比較	⑧基準階　格差修正	⑨査定実質賃料　(円／㎡)	⑩標準地基準階の賃料
a		( )	100 [ ]	[ ] 100	100 [ ]	100 [ ]	100 [ ]	100 [ ]		対象基準階の　月額実質賃料　　 4,757 円/㎡　月額支払賃料（　 4,650 円/㎡）　基準階 2 F B
b		( )	100 [ ]	[ ] 100	100 [ ]	100 [ ]	100 [ ]	100 [ ]
c		( )	100 [ ]	[ ] 100	100 [ ]	100 [ ]	100 [ ]	100 [ ]

渋谷 -2　宅地-5

(3)-5　総費用算出内訳
項　目	実額相当額	算　出　根　拠
①修繕費	393,000 円	131,000,000　×　　　　 0.3 ％
②維持管理費	1,760,673 円	18,533,400　×　　　　 9.5 ％
③公租公課	土地　　　　　　　　　 466,000 円	査定額
	建物　　　　　　　　　 1,113,500 円	131,000,000　×　　 50.0 ％　×　 17.00 /1000
④損害保険料	131,000 円	131,000,000　×　　　　 0.10 ％
⑤建物等の取壊費用の積立金	131,000 円	131,000,000　×　　　　 0.10 ％
⑥その他費用	円

⑦総費用

　①～⑥

　　　　　　　　　　　 3,995,173 円　（　　　　　　 22,073 円／㎡）　　（経費率　　 22.2 ％）

(3)-6　基本利率等

①ｒ：基本利率

3.6 ％

⑥ｇ：賃料の変動率

0.3 ％

②ａ：躯体割合(躯体価格÷建物等価格)

40 ％

⑦ｎa：躯体の経済的耐用年数

60 年

③ｂ：仕上割合(仕上価格÷建物等価格)

40 ％

⑧ｎb：仕上の経済的耐用年数

30 年

④ｃ：設備割合(設備価格÷建物等価格)

20 ％

⑨ｎc：設備の経済的耐用年数

15 年

⑤ｍ：未収入期間

1.0 年

⑩α：未収入期間を考慮した修正率

0.9630

(3)-7　建物等に帰属する純収益
項　　目	査　定　額	算　出　根　拠
①建物等の初期投資額	131,000,000 円	設計監理料率　 340,000 円／㎡　×　 374.00 ㎡　×　(100% ＋　 3.00 ％)
②元利逓増償還率	0.0538	躯体部分　　　　　　　仕上部分　　　　　　設備部分　 0.0385 ×　 40 ％　＋　0.0531 × 40 ％　＋ 0.0858 ×　 20 ％
③建物等に帰属する純収益　　　　　　　　①×②	7,047,800 円（　　　　　 38,938 円／㎡）

(3)-8　土地に帰属する純収益
①総収益	17,991,586 円
②総費用	3,995,173 円
③純収益　①－②	13,996,413 円
④建物等に帰属する純収益	7,047,800 円
⑤土地に帰属する純収益　③－④	6,948,613 円
⑥未収入期間を考慮した土地に帰属する純収益　　　　　⑤×α	6,691,514 円　　（　　　　　　　　　　　　　　　　　　 36,970 円／㎡）

(3)-9土地の収益価格　　　　　還元利回り(r-g)　　　　　　　 3.3 ％

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 202,773,152 円

（　　　　　　　　　　　　　　　　　　 1,120,000 円／㎡）

４　不動産ＩＤ

渋谷 -2　宅地-7

NO	所在及び地番	不動産ＩＤ
1	渋谷区千駄ケ谷一丁目２６番６	0110000050507-0000
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50

備考